2006年2月20日

 NPO法人 エガリテ大手前

2005年度 次世代育成環境ランキング

(主要48都市、東京23区)

 1. 本調査について

1) 内容: 各種統計データや「次世代育成支援行動計画」(「次世代育成支援対策推進法」によって、2005年4月から、自治体、従業員301名以上の事業主の提出が義務付けられたもの)などを、独自の基準で評価したもの。

2) 目的: 自治体間の次世代育成環境(出産、乳幼児保育、児童福祉、児童養護、児童保育、母子福祉、小児医療など)にも、行政の姿勢にも違いが見られる。2005年4月から義務付けられた「行動計画」についても自治体の取り組みに差があると思われる。市民による健全な監視役として、各都市の環境評価を行うことで、自治体の動機付けとなるとともに、一般市民の意識向上に寄与したいと考えたもの。

3) 今後の予定: 2006年以降も年一回のペースで作成してゆくが、2006年は動態調査(環境改善度ランキング)を追加することにしている。

 2. 当法人について

1) 名称: 特定非営利活動法人(NPO)エガリテ大手前

2) 設立: 2004年4月(NPO認証:2005年10月)

3) 趣旨: 少子高齢化が急速に進む中で、男女共同参画社会の形成は、我が国の今後の発展のための最重要課題である。しかしながら、各種の法規制や制度導入は進められているものの、女性を取り巻く環境は十分なものとはいえず、いまだに男女格差・差別や前近代的な出産・育児・就労が続いているのが実態である。また、育児休暇や介護休暇の取得率、保育所の待機児数、子育てセンターの利用率などを見ても、制度やシステムの改善に加えて、その普及定着化と、女性を取り巻く社会の意識変化が求められていると言えるだろう。ところが、我が国の官庁や企業での不祥事の内部告発が後を絶たないことを見ても、組織による自浄・改善機能だけに期待することは難しく、社会の適正な監視や牽制が求められると言えるだろう。この法人では、次世代育成支援対策推進法により自治体や企業などが作成する「行動指針」「行動計画」の評価などの調査・研究を行ない、公表並びに、広報・出版、講演を行うとともに、あわせて行政や企業などへの提言を行うことで、男女共同参画社会の形成促進に寄与することを目的としている。ついては、この活動に、客観性、中立性、良識性、かつ非営利性が求められるため、特定非営利活動法人(NPO)とするものである。

4) 経緯: この法人は、大阪府立大手前高等学校の卒業生有志が中心となって設立された。この学校の前身は1905(明治38)年に卒業生有志が私設女学校を無償で始めたという歴史を持っている。そのような伝統もあり、学生や卒業生には、早い時代から男女共同参画社会への意識が芽生えていたように思われる。上記の女学校設立から百年を経て、我が国の女子教育は大きく進展した。それに次ぐものとして、男女共同参画社会の創出に寄与したいと考えたものである。

5) メンバー: 会社員や主婦を中心に、医師、薬剤師、産褥ヘルパー、消費生活アドバイザー、研究所調査員、社会福祉士、介護福祉士、統計専門家、アナリストなど幅広い層からの参加を得ている。

6)問合せ先: furukubo1978@mercury.ne.jp

 

 3. 調査対象: 東京23区、地方自治法の定める政令指定都市と中核市

 

 4. 調査結果

1) 「次世代育成環境ランキング」2005年

出産環境 保育環境 児童福祉 幼児保育 児童保育 小児医療 出生指数 ハードウェア ソフトウェア 総合

千代田

1

1

14

1

2

18

22

5

5

2

中央

12

12

14

16

7

3

1

8

6

5

9

5

14

8

3

18

8

13

11

15

新宿

3

6

5

17

10

18

18

9

19

18

文京

2

7

14

6

6

18

15

14

10

14

台東

8

2

14

2

20

2

23

1

3

1

墨田

10

10

14

21

15

1

9

10

2

4

江東

18

17

14

22

13

8

4

20

15

19

品川

17

18

6

19

4

7

7

11

8

11

目黒

6

9

11

7

9

18

20

17

14

17

大田

16

21

9

14

14

9

5

16

13

16

世田谷

15

11

10

15

11

6

16

12

7

10

渋谷

5

8

1

9

16

4

12

6

4

3

中野

4

14

12

5

5

15

19

4

16

7

杉並

7

20

2

4

12

14

14

7

18

12

豊島

11

4

14

20

1

12

21

3

20

8

22

3

3

3

19

16

13

2

21

9

荒川

20

19

14

23

17

23

17

22

23

23

板橋

23

23

4

18

8

16

5

18

22

22

練馬

19

16

13

13

22

12

10

21

12

20

足立

21

22

7

10

23

11

11

19

17

21

葛飾

13

15

8

12

18

10

3

15

9

13

江戸川

14

13

14

11

21

5

2

23

1

6

 

 

出産環境

乳幼児保育

児童福祉

児童擁護

児童保育

母子福祉

小児医療

出生指数

ハードウェア

ソフトウェア

総合

札幌

10

28

32

9

21

9

45

46

27

35

32

仙台

31

38

36

23

14

19

32

31

32

21

30

さいたま

37

45

46

41

42

47

27

25

45

41

47

千葉

35

30

39

43

43

33

34

39

43

34

41

横浜

41

36

42

32

26

41

40

32

48

33

45

川崎

30

47

43

35

6

43

33

21

41

18

37

名古屋

16

25

25

20

28

32

46

29

35

36

34

京都

15

20

8

11

16

14

48

45

12

40

24

大阪

11

19

15

13

7

7

37

41

19

7

16

神戸

23

39

24

12

5

6

47

47

26

26

26

広島

18

18

20

15

2

18

25

18

24

4

6

北九州

4

22

14

2

17

8

1

22

1

5

4

福岡

13

27

27

27

8

31

36

43

34

9

25

旭川

8

24

18

1

13

5

16

48

5

12

10

秋田

24

11

26

16

34

2

11

37

3

24

17

郡山

43

42

47

44

48

25

22

3

38

45

42

いわき

47

15

28

38

44

37

28

8

25

47

38

宇都宮

45

23

33

30

30

26

15

5

31

22

27

川越

42

41

45

46

41

22

14

35

37

37

40

船橋

44

44

37

48

40

45

19

34

42

38

43

横須賀

22

43

48

45

46

15

38

30

36

48

46

相模原

39

46

41

42

29

46

39

36

47

46

48

新潟

9

4

13

47

23

39

18

42

23

8

20

富山

20

9

9

36

3

13

3

19

4

3

3

金沢

12

5

2

5

9

28

42

13

7

29

11

長野

27

13

7

22

19

17

8

6

9

11

5

岐阜

34

33

34

29

12

10

13

16

14

28

21

静岡

3

14

6

17

35

34

10

26

10

20

12

浜松

17

40

44

40

33

42

43

12

44

39

44

豊橋

26

31

11

24

32

30

17

7

46

30

22

豊田

48

35

30

31

39

48

9

1

39

32

36

岡崎

36

26

23

39

47

20

26

2

29

42

33

21

34

35

14

18

40

44

27

40

27

39

高槻

19

48

38

7

45

38

6

24

30

23

29

姫路

46

32

17

28

22

35

21

15

33

31

31

奈良

40

37

31

21

38

27

7

44

28

25

28

和歌山

14

17

19

6

4

23

29

23

6

15

8

岡山

32

16

10

4

24

29

41

10

17

44

23

倉敷

6

10

12

33

36

36

5

9

15

6

9

福山

38

2

4

37

15

11

29

11

22

13

15

高松

1

12

21

34

25

24

19

4

18

16

13

松山

28

29

40

10

31

12

35

40

21

43

35

高知

5

8

3

26

11

21

23

28

8

14

7

長崎

33

7

22

25

20

16

12

38

20

10

18

熊本

7

6

16

18

27

1

31

14

16

17

14

大分

25

3

1

3

10

4

2

17

2

2

1

宮崎

29

1

5

18

1

44

4

20

11

1

2

鹿児島

2

21

29

8

37

3

24

33

13

19

19

 

2) 東京23区ランキング

 @ 出産環境: 新生児あたりの医療機関数などのハードウェアは、千代田、港、渋谷の順に優れ、江戸川、足立、江東の順に改善の余地がある。乳幼児死亡や妊娠出産相談などのソフトウェアでは、千代田、文京、中野の順に優れ、板橋、品川、中央の順に改善の余地がある。ハードの充実とソフトの充実に正の相関傾向が見られるが、双方のバランスで見ると、江戸川、葛飾、江東はハードのハンディをソフトで補っている一方で、港、中央、品川はハードの優位を生かしきれていない。総合的に見れば、千代田が圧倒的優位にあり、文京、新宿と続く。板橋、北、足立の順に改善の余地がある。千代田は乳児家庭訪問指導を行っている。中野では「支援ヘルパー派遣事業」として出産直後のヘルパーを増強している。

 A 保育環境: 対象児あたりの保育所数や待機児童数などのハードは、豊島、千代田、北の順に優れ、品川、練馬、中央の順に改善の余地がある。保育料や延長保育などのソフトでは、千代田、港、渋谷の順に優れ、荒川、中野、板橋の順に改善の余地がある。ソフトと出生指数(特殊出生率、出生率、婚姻率、離婚率から算出した出生力指数)に負の相関傾向が見られるが、双方のバランスで見ると、中央、港、江戸川が出生指数の高さをソフトで補っている一方で、荒川、杉並、中野に改善の余地が見られる。総合的に見れば、千代田、台東、北の順で優れ、板橋、足立、大田の順に改善の余地がある。千代田は待機児童ゼロを維持し、児童館で生後6ヶ月から小学生を対象に4時間以内の「一時預かり保育」を実施している。新宿は「次世代育成委員会」「地区協議会」を運営しており、夜間保育も充実している。北では「ママパパ子育てほっとタイム」という区立保育園での一時保育サービス券を配布し、子供家庭支援センター「育ち愛ほっと館」や近接保育園と児童館の機能を一体化した「子供館」を運営している。文京では緊急一時保育、病後児保育(医療機関に委託)、年末保育(区立保育園で)を実施し、中央は全認可保育所でゼロ歳児保育をしている。認可保育料は、中所得層では中野が安く、低所得層では全区同じである。品川は延長保育の充実に積極的である。

B 児童福祉: 対象児あたりの養護施設数などのハード面での調査になったが、渋谷、杉並、北の順に優れている。区としての行政努力が数字に表れるものではないが、利便性を順位化したものである。文京では障害児保育(区立保育園で)を実施している。新宿では全国に先駆けて障害者の統合保育を実施した歴史を持っている。

C 幼児保育: 対象児あたりの幼稚園数などのハードは、千代田、港、台東の順に優れ、荒川、墨田、江東の順に改善の余地がある。3歳児保育などのソフトでは、台東、千代田、北の順に優れ、荒川、品川、豊島の順に改善の余地がある。ここでも、ソフトと出生指数の負の相関傾向が見られるが、双方のバランスで見ると、江戸川、葛飾、足立がソフトを充実させている一方で、豊島、荒川、新宿には改善の余地が見られる。総合的に見れば、千代田、台東、北の順で優れ、荒川、江東、墨田の順に改善の余地がある。港の「子育て・家族支援者」は子育て広場「あいぽーと」などで保育士と子育て支援する人材、自宅や希望家庭で一時保育する人材、区内の施設を利用してグループ一時保育活動を行うリーダーを養成するもので中高年層活用も視野に入れている。北は私立幼稚園就園者に祝金を出している。板橋の「すくすくサロン」は保護者の情報交換・仲間作りのための乳幼児専門ルームとして児童館に整備されている。品川では幼稚園の収容余力を活用した幼保一元化施設「二葉すこやか園」やNPO法人による「プリスクール西五反田」を早くから運営している。

D 児童保育: 対象児あたりの学童クラブなどのハードは、千代田、豊島、中野の順に優れ、江戸川、渋谷、世田谷の順に改善の余地がある。土曜開室、料金などのソフトでは、港、豊島、千代田の順に優れ、足立、北、練馬の順に改善の余地がある。ここでも、ソフトと出生指数に負の相関傾向が見られるが、双方のバランスで見ると、中央、板橋、品川の順でソフトが充実している一方で、台東、北、足立の順に改善の余地がある。総合的に見れば、豊島、千代田、港の順で優れ、足立、練馬、台東の順に改善の余地がある。千代田の学童クラブは小学6年生まで対象であり、民間による学童クラブ「アフタースクールすきっぷ」も運営されている。また、小学4年から6年生までの児童手当支給も一早く実施されている。港の児童館「子ども中高生プラザ」はプログラムを充実させ、中高生の運営参加などの試みもしている。北は「地域ふれあいパトロール」として放課後から帰宅時まで学童クラブ児童の安全確保人員を配置しており、外国人学校在籍児童への補助制度もある。中央では保護者の就労状況にかかわらず放課後に利用できる小学校施設を活用した子どもの居場所「プレディ」を開設している。豊島では学校施設を利用して全児童を対象とした育成事業と学童クラブを総合的に展開する「子どもスキップ」がある。各スキップには地域団体代表や保護者代表で組織される「子ども部会」があり地域で子どもを見守る拠点としての会合を開いている。新宿ではショートステイの対象者を小学生まで拡大している。

E 小児医療: 対象児あたりの小児夜間救急施設数などのハードは、台東、中央、渋谷の順に優れ、千代田、港、新宿、文京、目黒、荒川で改善の余地がある。小児救急施設の開業時間などのソフトでは、墨田、江戸川、台東の順に優れ、荒川と北に改善の余地がある。総合的に見れば、墨田、台東、北の順で優れ、荒川、江東、千代田、港、新宿、文京、目黒で改善の余地がある。台東は全国に先駆けて医療費助成制度を拡充し、入院時の食事療養費も助成している。大田も医療費助成に積極的である。世田谷では産前1ヶ月・産後6ヶ月に助産師、保健師、保育士、子ども家庭支援ヘルパーが連携して母子の健康や子育ての不安を解決する「さんさんサポート」を実施している。

F ハードウェア: 対象児あたりの施設数などのハードは、台東、北、豊島の順に優れ、江戸川、荒川、練馬の順に改善の余地がある。

G ソフトウェア: 開業時間、料金、助成などのソフトでは、江戸川、墨田、台東の順に優れ、荒川、板橋、豊島の順に改善の余地がある。江戸川は地域全体で子育てを支援する「地域力活用」を理念とし、多数の保育ママを確保して0歳児保育を行っている。児童館を「共育プラザ」に衣替えして中高生の活動支援を中心に幼児の子育てを支援するなど、様々な世代の利用を促進している。世田谷や板橋では第三子以降の公立保育費は無料である。新宿では子育て世帯の区内への転居一時金を助成したり、区内で住み替える場合の家賃差額を助成している。北の「みんなでお祝い輝きバースデー」は毎月1歳児を児童館での誕生会に招待している。「子供輝き顕彰」は18歳未満の子供の文化・スポーツなどの功績表彰をしている。

H 総合: ハード、ソフトの両面で対象児数との負の相関傾向が見られるため、出生指数を加味した総合評価では、台東、千代田、渋谷の順で優れ、荒川、板橋、足立の順に改善の余地がある。千代田は特別区民税歳入見込額の1%を子育て施策に当てる「子育て施策の財源の確保に関する条例」を定めている。

I その他: 本調査の結果から、高い出生指数を維持しながら、ソフト面での充実を図っている江戸川、総合的なバランスが取れている中央に当会特別賞を授与することとした。

3) 主要都市ランキング

@ 出産環境: 新生児あたりの医療機関数などのハードは、高知、富山、旭川の順に優れ、川崎、豊田、さいたまの順に改善の余地がある。新生乳児死亡率や妊娠出産相談などのソフトでは、高松、広島、浜松の順に優れ、長崎、いわき、郡山の順に改善の余地がある。新生乳児死亡率は、札幌、長野、広島が優れ、相模原、宇都宮、いわきに改善の余地がある。ハードと対象児数に負の相関傾向が見られるが、双方のバランスで見ると、京都、札幌、大阪が優れ、川越、岡崎、豊田に改善の余地がある。総合的に見れば、高松、鹿児島、静岡が優れ、豊田、いわき、姫路に改善の余地がある。札幌は「不妊専門相談センター」で市民相談を受ける「不妊専門相談事業」を実施している。

A 乳幼児保育: 対象児あたりの保育施設数や待機児童数などのハードは、長野、金沢、福山の順に優れ、相模原、郡山、川崎の順に改善の余地がある。対象児あたりの0〜2歳児保育在所数は、大分、高知、宮崎が優れ、豊田、川越、さいたまに改善の余地がある。待機児童数ゼロは、いわき、新潟、富山、金沢、長野、岐阜、豊橋、岡崎、和歌山、岡山、倉敷、福山、宮崎である。延長保育、年齢、給食などのソフトでは、長崎、秋田、大分の順に優れ、岐阜、豊橋、さいたまの順に改善の余地がある。ハードは対象児数が多い大都市圏が低位になる傾向が見られるが、ハードとソフトのバランスで見ると、大阪、広島、熊本が優れ、高槻、川越、岐阜に改善の余地がある。総合的には、宮崎、福山、大分が優れ、高槻、川崎、相模原に改善の余地がある。仙台、さいたま、神戸、鹿児島は全認可保育所で延長保育を、富山は全認可保育所でゼロ歳保育をしている。在宅子育て比率が高い秋田では在宅子育て家庭を支援するためのクーポン券サービスを始めた。親子の遠足企画「わんぱくキッズのおでかけプラン」、一時保育「在宅パパママのゆっくりプラン」、絵本購入補助「親子の絵本プラン」から選択できる。横浜は早くから幼稚園の収容余力に着目した認可外保育施設「横浜保育室」を認定・助成している。浜松は外国人児童の増加を踏まえ保育園入園・通園中のサポートを充実させている。認可保育料は、中所得層が豊田、低所得層は川崎が最も安い。

B 児童福祉: 対象児あたりの児童福祉施設数などのハードは、大分、金沢、高知の順に優れ、郡山、横須賀、高槻の順に改善の余地がある。

C 児童養護: 対象児数あたりの児童養護施設数などのハードは、旭川、北九州、大分の順に優れ、船橋、新潟、川越の順に改善の余地がある。

D 児童保育: 対象児あたりの学童クラブなどのハードは、広島、岡山、京都の順に優れ、さいたま、横浜、横須賀に改善の余地がある。料金などのソフトでは、宮崎、富山、和歌山の順に優れ、いわき、岡崎、郡山の順に改善の余地がある。総合的に見れば、宮崎、広島、富山の順で優れ、郡山、岡崎、横須賀の順に改善の余地がある。金沢は24時間公営保育所を早くから実施している。岡山では地域ぐるみの子育て支援をめざし「向こう三軒両隣子育て応援事業」として子育て応援の優秀な活動を表彰・奨励している。広島では18歳未満の子供の保護者が、病気出産だけでなく、出張などでも夜間・宿泊を含む預かりサービスがある。大阪では市立小学校で全児童のために放課後の教室・校庭を開放する「児童いきいき放課後事業」を、和歌山では地域が協力して児童を育成する全小学校区での「子供センター」を運営している。

E 母子福祉: 対象児あたりの母子福祉施設数などのハードは、熊本、秋田、鹿児島の順に優れ、豊田、さいたま、相模原の順に改善の余地がある。和歌山では「母子家庭自立支援事業」として母親の資格取得や技能習得を助成している。

F 小児医療: 対象児あたりの小児夜間救急施設数などのハードは、北九州、大分、静岡の順に優れ、名古屋、横浜、札幌に改善の余地がある。小児夜間救急案内などのソフトでは、北九州、大分、富山の順に優れ、京都、金沢、横須賀の順に改善の余地がある。総合的に見れば、北九州、大分、富山の順で優れ、京都、神戸、名古屋の順に改善の余地がある。北九州は子供の不慮の事故防止を紹介する施設「セーフキッズ」を運営している。

G ハードウェア: 対象児あたりの施設数などのハードは、北九州、大分、秋田の順に優れ、相模原、さいたま、横須賀の順に改善の余地がある。大阪は「子育ていろいろ相談センター」で、英語、中国語、韓国語を含めた各種相談窓口などを充実している。北九州は「子育てふれあい交流プラザ」を「子育ち支援」「親育ち支援」「地域子育て支援」を理念に設置した。熊本は子供たちが保護者・高齢者・障害者などと交流することで豊かな人間性を学ぶ「野外保育センター雑草の森」を運営している。

H ソフトウェア: 開業時間、料金などのソフトでは、宮崎、大分、富山の順に優れ、横須賀、いわき、相模原の順に改善の余地がある。旭川は「次世代育成行動計画」で男女共同参画の意識作りを強調している。長野では職場生活と家庭生活の両立推進のために商工団体代表による「長野市子育て支援事業所連絡協議会」を設立した。富山では独身青年男女の出会い実行委員会が交流パーティなどを実施している。金沢では子供3人以上の家族が県内協賛企業(百貨店、スーパー、レストラン、旅館、金融機関など)から割引や特典が受けられる「プレミアムパスポート制度」(県事業)がある。京都は「京(みやこ)食育行動指針」を作成している。福岡は最大深夜2時までの夜間保育や休日保育を充実している。熊本は各種の子育て支援活動を助成する「エンゼル基金助成制度」を早くから実施し、子育て支援環境を持つ職場を認定する「市版ファミリーフレンドリー企業認定制度」を導入中である。高松は「市児童対策協議会」を設立し、医療・福祉・教育・警察・司法・民間団体が連携して子育て環境の整備を検討している。高知では不登校児童問題を抱えていることからプロジェクトチームが学校訪問し児童支援の指導助言を行い、教育研究所に「不登校児童生徒支援補助員」を配置している。北九州も延長、病児、夜間、休日保育に力を入れている。大分は「地域コミュニティ応援事業」で子育て支援ボランティア活動を積極支援している。鹿児島は地域での仲間作りによる育児力強化を推進する「親子ふれあいウィーク」を実施している。

I 総合: ハード、ソフト面で対象児数との相関傾向が見られるため、出生指数を加味した総合評価では、大分、宮崎、富山の順で優れ、相模原、さいたま、横須賀の順に改善の余地がある。

J その他: 本調査の結果から、大きな人口を抱えながら優れた環境を提供している北九州と、ハードとソフトの両面での充実を図っている富山に当会特別賞を授与することとした。

以 上

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